2014/12/16-20 大雪〜大停電



[12/16 9:53]
12/5の初積雪以後は雪あまり降らず、晴れたり曇ったり雨も降ったりして雪がかなり減っていたところに、いきなり大雪。50cm以上積もった

今年新調したポリカーボネート製スノーダンプでさっそく庭の雪をかく。軽くて快調 !


[12/17 9:52]
12/16の夜中、23:20頃停電して、翌朝も停電したまま

12/16は朝は止んでた雪が昼前からまた降り始めてそれがどんどん積もって、12/17朝には積雪1mぐらいになっていた。

麓の人に電話してみると近くでは家以外は停電していないようなので中部電力に通報する。どうもあちこちで停電が発生しているらしく、中電の受付も大変そうだ。


[12/17 13:05]
XCスキーでラッセルして麓への道をたどると、800mほど行ったところで杉が雪で折られていた


[12/17 13:07]
着雪して重くなった杉が上の方で折れて、落ちて電線を押し下げている

停電はここでショートしているのが原因ではないかと中電に電話する


[12/17 13:36]
家から1kmほどのところ。

スキー履いていても数十cm沈むので道路歩くだけでも大変で、このあと家から1.5kmぐらいまで行って引き返した

中電さんは、電線を見に来てはくれたものの、雪が深すぎて麓から全く登れなかったらしい。


[12/17 17:17]
【停電2夜目】 薪ストーブで作ったご飯と味噌汁と熊肉のシチュー

2010年7月に美麻に来てから半年間は毎日囲炉裏で飯盒でご飯炊いていたが、半年後に電気炊飯器を買ってからは完全に炊飯器任せになってしまっていて、4年ぶりの炊飯器に頼らない飯炊き、まずいご飯になってしまった


[12/18 9:00]
朝食はいつも、前の晩に炊いたご飯の残りを電子レンジで温めて食べるのだが、電子レンジも使えないので、ご飯を煮て雑炊にする


[12/18 12:31]
晴れてるときはソーラーパネルで12Vバッテリー (車用) を充電する
ただし、20Wのパネルなので大して充電できず、気休め程度


[12/18 12:56]
雪が軟らかいうちに庭の雪をスノーダンプでどける


[12/18 15:21]
屋根に1mも積もってる雪を落とすべく、囲炉裏も焚くが全然落ちる気配ない
1週間ぐらい焚き続けないと効果ないらしい。そんなに薪の余裕ない


[12/18 20:21]
【停電3夜目】 夜、囲炉裏で足の裏暖めながらノートPC使う。電源は昼間充電したバッテリー

この日も停電復旧せず。後で聞いたとこでは、中電さんはスノーモービルもってきてそれで登ろうとしたが、ふかふかの1mの新雪なので全然登れなかったらしい。お疲れさまです

この日の夕食では、白米が終わってしまって玄米しかない (電気ないので精米機が動かなくて白米にできない) ので、初めて玄米を炊いて食べた。口当たり悪くてうまいものではなかった。


[12/19 8:30]
翌朝は前の晩に炊いた玄米飯を雑炊にする

と、これが玄米飯とは打って変わっていけた。白米のお粥は柔らかすぎてうまくないが、玄米のお粥は噛みごたえあってうまい !


[12/19 10:07]
囲炉裏を24時間ぐらい焚いたが効果まったくなくて屋根には雪が厚く乗ったまま


[12/19 10:43]
XCスキーで麓に向かう


[12/19 10:53]
珍しく山スキーで登ってくる人に出会って驚く。
中電の人が電線を調べに来たのだった。降りる自分とは逆に、麓から家を過ぎて家までより2倍山奥の送電線の終点 (≒道路の終点) まで目視調査に来てくれたのだった。

杉が折れて電線を押し下げて2本をくっつけてしまっているところ (写真) まで案内するが、くっついただけではショートしない被覆電線で、停電の原因はもっと下で電線が完全に切られてるためらしい


[12/19 11:44]

[12/19 11:46]
前回、12/5に電線切れたのとまったく同じところでまた別の大木が倒れて電線が完全に切断されていた


[12/19 11:50]
家に登る車道上り口。除雪はここまで。車の左上は大雪かぶった師匠の家


[12/19 13:17]
師匠の家の庭にある電柱。ここから、家への送電線が分岐しており、遮断機がある。

師匠の家の雪下ろしを手伝っていたら、山スキーで登っていったのとは別の中電の人が来て、遮断機を落として、「送電するな」の帯を付けていった。上で電線切れていて入れると危ないため。


[12/19 13:22]
物置に積もった雪を落とす師匠。このあとすぐ交代する


[12/19 13:35]
師匠の家の母屋の屋根の軒先ちょっと落としただけで勝手口が雪で塞がれてしまった。このあと、落ちた雪を除雪機 (雪飛ばし機) でどける。


[12/19 14:50]
山スキーで上まで見に行った中電の2人が降りてきた。
終点まで行ってきて、家より上 (の電線) は大丈夫だったらしい


[12/19 15:48]
家まであと1kmまで登り返したところ。すごい快晴だ


[12/19 17:24]
【停電4夜目】 ランプでおやつ
中電さん山スキーで来てまで調べてくれて電線の切断箇所はわかったが、除雪車が引っ張りだこでこっちまで来れず、復旧工事はまだできないため停電4夜目に突入した

囲炉裏焚いても屋根雪は落ちないので諦めてまたストーブだけにする


[12/20 13:48]

[12/20 13:53]
除雪しないことには復旧工事できないということで、中電さんが大町市美麻支所に連絡して美麻支所が除雪車を手配して家まで除雪してきて、その後を追って電線直しながら中電さんが作業車3台で家の前まで来た。

家より奥でまた雪で大木が折れてショートしたりすると、上り口にある遮断機が落ちて家までまた停電することになるので、家より奥は春まで電気止めたいとのこと。
どうやって止めるのかと思ったら、家への引き込み線のある電柱の次の電柱のてっぺんで、その電柱の手前側の電線と向こう側の電線をつないでいる接続線を2本とも切ったのだった

家より奥で正月などに来る可能性ある2軒には電話確認したが、自分がよく行く松ノ木小屋もこれで春まで電気使えなくなることをすっかり忘れてた (^^;)

家より奥への電線切って15分後ぐらいで、3日と15時間ぶりで電気が来た


[12/21 9:44]

[12/21 10:11]
重い雪が乗った木は翌日も倒れて道を塞いだ。ノコとナタもってきて通れるようにする

家より奥ではもっとひどくて、数日後に松ノ木小屋まで行ってみたら、そこまで、道路に倒れこんだ木が10本近くあり、電線は道路を外れて杉林の中を通るところで3箇所ぐらい切断されていた。家の先で電気を止めた中電さんの判断は大正解だった。


停電中に大活躍したのが「発電鍋」 (写真のまん中の鍋)

直火であぶられて300度以上になる鍋底と水を入れて100度以上にはならない鍋の内底との温度差で発電してくれるもので、小型のこの鍋はUSB端子で5V出して携帯やスマホを充電できるだけだが、いつ電気が終わるかひやひやもののバッテリーと違い、火を燃やせばいくらでも電気出すので非常に心強い (ノートPCやTVまで使うには12V出力のもっと大きな鍋が必要だが)

バッテリー食うTVの代わりにこれでスマホ+Radikoなどでラジオ聞くことができてニュースなども聞けて不自由しなかった

3日も4日も停電していて平気で人の家の雪下ろしなんかしていて、「あちこちで停電していて大変ですね。うちは1週間ぐらい大丈夫ですからよそからやってください」なんて平気で言ってられたのは、電気来なくても、豊富な薪が囲炉裏や薪ストーブでエネルギー源になって、これに豊富な水 (沢の水を落差で引いてきているだけの自家水道) も加わって発電鍋で電気も作れたからだ。ソーラーパネルも活躍した。

精米機も炊飯器もを使わないで玄米をおいしく食べる術を得られたのも収穫だ。玄米はご飯みたいに炊いただけでは口当たり悪くてうまくないが、白米と逆にお粥にするといける。肉や野菜を一緒に煮込んで雑炊にすれば、薪ストーブで煮込むだけでかなりいける。時代劇で昔の長屋の一間(ひとま)で火にかけてる鍋と同じだ。白米を炊飯器で炊く現在の生活は、昔より手間もかからず進歩しているように見えるが、実は電気を浪費して栄養豊富な米ぬかを捨てて中身貧弱な不健康な食生活になっているに過ぎない。野菜も見栄えがいいだけで養分は昔の1/10になっていたりする。
菅原文太氏が原発事故を受けて、今の便利な生活からちょっと原始的な生活に戻った方がいいのではないかと言っていて、恐らく本人も聞いた人も、生活のレベルを落として不便でちょっと貧しいレベルで我慢すべきと思ってるのだろうが、実は昔の生活の方が実質的には今よりも豊かだったのではないかという気がする。

2015/2/1 | 里山  美麻    古民家  道路  山スキー  XC | コメントする 戻る | 泥と雪
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