4/29〜30で鳥海山東面・百宅口から登って鳥海山の中腹1200〜1800mあたりを反時計回りにXC周遊してきた。(性懲りもなく4度目の鳥海山一周)


4/29 0745 法体の滝
     0850 百宅口・手代橋
     0945 法体の滝
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     1250 百宅口下部・手代橋をMTBで出発
     1420 林道途中にMTBを置いてウロコXCに履き替え
     1535 大清水到着

4/30 0600 大清水出発
     0650 大倉滝 この上から百宅口ルート(の尾根)から右に外れる
     0750 御田ヶ原
     0920 祓川の上
     1150-1250 七五三掛の下で急斜面トラバースや滑落で悪あがき
     1300-1310 扇子森東の鞍部
     1500-1525 唐獅子平
     1605-1645 大清水・シュラフ等回収
     1730-1740 MTB回収
     1825 手代橋

4/29 百宅から、通行止めだが除雪はされている林道を車で上るが1箇所雪が出ているところがあり、諦めて下って法体の滝に回る。滝を見物がてら空身で滝の上の遊歩道を偵察。ときどき雪あるものの百宅口登山道の手代橋まで1時間弱で出られた。ちょうど釣で来た車が着いたところで、何とか通れたという話なので、法体の滝に戻り、一旦矢島に出て燃料と食料を補給してから再び百宅に戻り、手代橋まで車で入る。

手代橋を昼過ぎにMTBで出発。林道途中にMTBを置いてそこからウロコXCで大清水へ。避難小屋と山荘とありどちらも開いていて無料で泊まれるようだ。どちらにも毛布などあって快適そう。水が出ていて薪ストーブも焚ける山荘に泊まる。

4/30 6時に大清水を出発、大倉滝の上から百宅口ルートの尾根を右に外れていき、御田ヶ原を目指す。御田ヶ原は、一昨年、お花園湿原から時計回りで一周したときにも通過したけれども、通った一段下に本物の大雪原があるのではないかという気もしていた。下から登っていくとまさにそこが間違いなく御田ヶ原だった。一昨年同様、残念ながらスノーモービルの跡が多い。

御田ヶ原からはあまり登らないで祓川の上あたりを目指す。祓川の手前に急な谷があり、雪面が固くて苦労する。祓川ルートを直角に突っ切って北面に入り、延々と登る。祓川から北面には何本かシュプールがあった。山頂から北面急斜面を滑って祓川に出るものが多いが何本かは山頂から千蛇谷を滑って七五三掛あたりから北面に回り込んでいるようだ。

順調に昼前に七五三掛(しめかけ)の直下に出られた。七五三掛にはちょうど山頂から下ってきたらしい人が際どい急斜面トラバースの最中。その直後を辿るのも、いつも同じ七五三掛を通るのも面白くないので、七五三掛よりも緩そうに見える、稲倉岳への鞍部寄りで一昨年きれいなシュプールがあった小さな尾根を登ろうと七五三掛直下からトラバースに入る。しかしちょっとトラバースに入るのが早すぎたようで、かなり急になってきて、ズボズボ雪のツボ足トラバースになり、戻るのも大変になってきた頃、雪面が固くなり、板履いて斜滑降で際どく切り抜ける。再びズボズボ雪の急斜面になりツボ足登高になり、あと5mほどで稜線かというところで雪が再び固くなって、今度は板付ける余裕もなく、束ねた板を右手に、束ねたストックを左手に持っての恐る恐るの坪足トラバースで数歩行ったところで滑落。雪煙とともにスピードついてついに板が手から離れてこれはイカンともがくと傾斜も多少緩くなっていてなんとか停止。怪我等はなし。U字谷のこと、滑落してもどこかで止まることは判っていたけれども気分いいものではない。板履いて斜滑降+キックターンで慎重に千蛇谷の底におとなしく降りかけてふと横を見ると自分より低い位置に扇子森から稲倉岳への尾根の鞍部が見えてそこまで割と緩い斜面が続いている。板のまま慎重にトラバースして扇子森の横の鞍部に出ることができた。このトラブルで時間と体力と気力を大幅に消耗して、今日中の一周〜下山が怪しくなる(大清水の小屋まで辿り着けてもさらに1泊する食料はない)。

しかし、幸い鳥海は例年より残雪が多く南面もそう上まで登らなくてもはい松まじりの岩尾根を越えるのに1回板を脱いだぐらいでトラバースを続けられて、15時に唐獅子平の小屋に出られた。モービルが駆け回っているのはもっぱら東面、百宅口から猿倉口にかけてと南東面下部(光台など)のようで、また、スキーヤーが通常コース以外で入り込んでいるのは猿倉口〜祓川口〜北面〜千蛇谷にかけてで、七五三掛〜南面上部〜唐獅子平の間は湯ノ台口等以外ほとんどシュプールもモービルの跡もなくてよかった。

唐獅子平まで出ればもう終わったようなものと、大休止して15:30頃にもなって滑り出すが、これがさにあらずで、尾根は広くどこにでも滑って行けてなんの目印もなく、モービルの跡は好き勝手に走り回っていて下手に辿ると隣の尾根に滑り込んで気づいたときには間に深い沢があって登り返しになったりするのは目に見えていてかなり気を使う。去年来たときと今朝の登りの景色の記憶と方角を頼りに下って、大倉滝の横に出られたときにはほっとした。

大清水山荘でシュラフなど回収してパッキングし直して、最後の食料で腹ごしらえして重荷になって再出発。ここからも明らかな林道に出るまで気を使うが、その後は順調に滑って600mのMTBデポに17:25に着いたときにはやっと無事降りられたと思った。

ところが、その先が長かった。登りで雪が出てきてもしつこくMTB押して登ってきてしまっていて、その雪が昨日は寒くて締まっていたのが今日は気温がぐんと上がって、自転車を押して歩くだけでタイヤがはまって疲れる。いいかげんうんざりした頃に雪が消えて乗れるようになって、手代橋に辿り着いたのは18:25、日没後になった。