猫又谷XC滑降 北アルプス・剣北方・毛勝山のちょっと南の猫又谷は、7年前に65cmミニス キーで行って、行きがけに寄った釜谷のスプーンカット雪渓滑降で膝をやら れて自分だけ途中までしか登れなかったところだ。そのときの広い快適な沢 という好印象と滑ってきた仲間の大満足の表情とから、いつかウロコXCで 登って滑ろうと決めていた。いざ行くことになって直前に改めて地図見る と、上部がかなり急でアイゼンがあった方がよさそうな沢だったことに気づ いたが、XC靴に着くアイゼンなど知らないし、駄目ならつぼ足で登って滑れ るところから滑ってくればいいさと、思いどおりに行ってみた。下部以外は やはりXCで来るコースではなくて、転倒〜滑落したり、転倒した拍子に板が 外れて100mぐらいも流してしまってその間歩いて下ったりという結果になっ たが、稜線から無事降りてくることはできた。 【日 程】2003/5/23 【山 域】北アルプス剣北方 (1/25000図 毛勝山) 【メンバ】雪兎 (190cmウロコ付き非カービング細板+紐締め革XC靴)、 I (160cmカービング板+テレマークプラ靴) 【天 候】曇ときどき晴 【コース・タイム】猫又谷林道900m地点(7:10) … 猫又谷に降りる(7:35) −    二股(9:20〜45) − 1900m(10:40〜55) … 稜線2170m(11:40〜55) →    二股(13:15) →…→ 雪渓末端(13:50) … 猫又谷林道900m地点(14:25) (「…」は徒歩、「−」はウロコorシール登高、「→」は滑降) 【写 真】 http://yuki-usagi.cool.ne.jp/photo/2003523/ 東京を木曜の20:15頃出て、長岡経由で飛ばして猫又林道入口あたりには0:30 頃と、そこまではかなり順調だった。ところが、猫又林道を2/3ぐらい登った ところでいきなりタイヤが1本パンクしてペチャンコに! 暗闇の中でタイヤ交 換して、それ以上パンクするとお手上げになるので500mほど引き返して平ら なところで泊まり、そこからは林道が除雪されていなかった場合のために積 んできたMTBで登ることにした。が、翌朝MTBを見ると、I氏の自転車の後輪も パンクしていて入れるそばから空気が抜ける(;_;) こんなことでは登れないのではないかとかなり精神的ダメージ受けながら、 しかし歩いていくにはまだかなり遠くて大変だし、7年ぶりではるばる400km の行程をやってきて天気もいいのに登らないというのも考えにくいので、あ と1本パンクしたら終わりという状態の車で林道終点近くまで慎重に登る。走 り出すとすぐ、燃料計がガソリンを補給してくれと点滅を始めてストレスを 上積みする(;_;) 帰りはほとんど下り一方なのでなんとかもつだろうと言い 聞かせて進む。 急な登りの続く林道が高度差100m残して下りになるところで、ここから先は 歩きましょうと車を停める。林道を下っていってみると、道はすぐ先の管理 施設で終わっていてその先 谷沿いに登れる様子もない。戻ってみると、右の 山から崩れた雪でふさがれて分からなかったのだけれども、車を停めたちょ うどそこから右上にさらに登っていく林道が続いていて、そちらが終点まで 行く林道で、ちょうどいいところに車停めた結果になった。20分ほどで見覚 えある猫又谷への下り口に出る。 谷に入ってすぐある堰堤を越えるのがちょっと嫌らしいがそこを過ぎるとす ぐ雪渓が現れて、あとは1回徒渉した以外は稜線まで雪渓は途切れなかった。 雪は7年前の2週間後よりも少なくて、釜谷の雪渓などは猫又本流と完全に切 れてしまっていた。 下部は緩いのでウロコで登れて、右又・左又分岐の二又(1500m)でシールつけ て、1900mから稜線まではかなり急なのでつぼ足で登る(アイゼンがほしかっ た)。林道の標高900mあたりを歩き始めたのが7:10頃で、2170mの稜線に出た のが11:40、きつい登りだった。雲が多く、剣も上部はガスって見えないのが 残念。疲れてしまって猫又山頂までもう200m藪を登る気力も出ないし車も心 配なので、大休止して12:50に滑降開始。 やはりどうもあまりXC向きではなかったようで、上部ではテレマークどころ かアルペンスタイルで板に乗ってるのがやっとで、うっかり転倒したら落石 になったように加速し始めてしまってあせった。1800mあたりでやや緩くなっ てきたのでテレマークターンを試みたら、何度目かで転倒して珍しく板が外 れてしまい、板だけ滑っていってしまった。safetyのないXC板で滑っていて 板が外れたことはいまだかつてなかったが、こういう急なところ滑るときに はXCでも流れ止めは必須のようだ。見えなくなった愛用の板が滑って行った と思しきあたりを歩いて降りていくと、幸い100mぐらい下でひっくり返って 止まっていた。 この後はより慎重に転ばないようにアルペン滑りを多用したので、テレマ ーク滑りできたのはほんの少し。それもちょっとしたデブリに突っ込んだ とたんに派手な転倒する始末で、苦しい下りでした。14:25に車に戻る。 極力ニュートラルとエンジンブレーキだけで慎重に魚津に降りて、8号線で最 初に見えたスタンドに飛び込むとちょうどタイヤもかなり扱っている店で、 すぐ対処できた。魚津の海岸を見てから越中宮崎の境鉱泉(\400)で汗流して タラ汁食べて帰途につく。