■森吉山北東側 (西ノ又沢から) (XC) 東北は秋田の森吉山で, スキー場のない北東側で静かで快適な山毛欅林のXC散歩 と滑降を楽しんできました。今回初めてアプローチに自転車(MTB)を使ってみた のですが, これも実に重宝でした。車は残雪が20cmも残ってるところがあると, その先すぐに雪がなくなってももう入れなくなりますが, MTBだとちょっと押し て残雪越えればまたその先乗って林道の奥まで入れて, 車のこない静かなサイク リングを楽しみながらアプローチを短縮でき。下りはめっぽう速いし, 癖になり そうです。 【日 程】2001/5/2 【山 域】東北/森吉山 (1/25000図 森吉山, 太平湖) 【メンバ】雪兎単独 (190cmウロコ+ハーフエッジ付きノルディックスキー) 【天 候】曇のち晴 【コース・タイム】   西ノ又沢出合7:20 = 西ノ又登山口8:16〜30(MTBデポ) − ヒバクラ岳11:35 〜12:00 → 山人平12:05 − 森吉山12:45〜13:15 →− カンバ森(1187.7m) 13:40 → 820m地点14:10〜15 − カンバ森15:15 → 820m地点15:45〜16:00 →−… 西ノ又登山口沢16:30〜45 = 西ノ又沢出合17:00 (=はMTB,−はウロコ滑走,→は滑降,…はつぼ足) 【写真→】 http://member.nifty.ne.jp/YukiUsagi/photo/2001502/ 車で入れたのは去年と同じ西ノ又沢出合までだった(正確には西ノ又沢について は今年はそこから200〜300m上れたがあまり変わらない)。前の晩のうちに東京か ら(9時間かかって!)そこまで来て車に泊まり, 朝7:20にザックと板背負ってMTB で西ノ又登山口に向かう。 去年はほとんどXCで滑走できた西ノ又林道, 今年は雪解けが早いようでかなり地 面が出ている。1/3ぐらいは雪面でMTBを押さねばならなかったがそれでも歩きや XCよりはだいぶ速い(気がする)。「西ノ又登山口」にMTBをデポして, さてどこ から取りつこうか。既に雪の融けている急な登山道をつぼ足で登って尾根に出て しまってそこからXCで とも思ったが, それでは確かすぎて面白くないので, 沢 沿いの林道をもう少したどって緩そうなところを選んで登ってみることにした。 林道はすぐ西ノ又沢を橋で右岸に渡って, 対岸を少し登るとすぐ沢が二俣になっ て, そのへんで終わった。沢を渡って二俣を分ける尾根に取り付けるとよさそう なのだが, 沢は雪解け水が多くて濡れずに渡るのは難しそう。下手に流されると 雪渓の下にはまる危険もあり, しかたなくしばらく左の沢の右岸を進むが, 藪の 上の雪が消えかけているところをきわどくへつったりして, このルートはさらに 雪解けが進む帰りには使えそうにない。必然的に帰りのルートは尾根から夏道を 下ってくることになる。もうちょっと進むと両岸急になって雪もついていなかっ たりして沢沿いにはもう登れなくなった。では左の尾根に取りつくか と急な広 い斜面をジグザク切って50〜60m, 半分ほど登ったところで水筒に水を汲むのを 忘れたことに気づく。尾根に出てしまったらもう水などないので, しかたなく今 登ったところをまた滑り降りる。登りで取りついた地点より少し上流に滑り降り たところ, そこだけはスノーブリッジが厚くて対岸に渡れそうだ。対岸に渡れれ ば二俣の間の快適そうな尾根に取り付けるので, 水も汲んで即そちらのルートに 変更する。 この西ノ又沢の二俣からヒバクラ岳にまっすぐ突き上げる尾根は, 山毛欅林が続 いて非常に快適だった。二俣からしばらくは尾根の右側のちょっと急な斜面のジ グザグ登高で大変だがなんとかウロコだけで登れた。しばらく(100mほど?)登る と広い尾根の上に出て, 最初やや藪っぽかったがすぐに快適な広く緩い稜線に なってそれがヒバクラ岳まで続いた。 無人のヒバクラ岳で昼食べて, 目の前に大きい森吉山に向かう。5分の快適なテ レマーク滑降で鞍部・山人平に出て, そのままウロコで緩い斜面登って山頂へ。 スノーモビルの跡が多いのが気になるが, 森吉山頂でも全く人に会わず。濡れて しまった靴下を干して履き直したりして今度は山頂北面を滑ってから緩い登り下 りをウロコ効かしてカンバ森(1187.7m)へ。そこから西ノ又登山道(が雪の下にあ るはず)の尾根を北東に滑る。この尾根も広い緩い山毛欅林が続いて非常に快適 だったが, 調子に乗りすぎて何度か派手に転んでしまった。それがいけなかっ た。 この尾根, 広い尾根上を単純に辿ってしまうと西ノ又登山口には出られないはず で, 1000mぐらいから右に分かれるちょっと細い尾根に乗って, 770mあたりでそ の尾根から右に急降下して登山口に出るはずだ。その急降下のあたりではもう道 が出ているだろう(と思ってた)。細い尾根には間違いなく乗れて, そろそろ急下 降地点を確認しなくては,,,とポケットの地図を見ようとすると, 肝心の森吉山 の地図がない。どうも派手な転倒したときにでも落としたらしい。明日も同じ地 図を使うので, そこ(820m)に荷物置いて空身でシュプールを上に辿って地図を探 した。が, 結局見つからぬままカンバ森まで出てしまった(;_;) 地図は諦める しかなく, 同じコースをまた滑るが, そのころにすっかり晴れ上がって, 荷物も なしでなおさら快適な滑降を楽しむ結果になった。 820mあたりから藪が出てきて, 800mを切ると雪も消えて本格的な藪こぎになって しまった。190cmの板と130cmのストックを抱えての藪こぎはかなりやっかい だ(;_;) 尾根から右に急下降するのは太平湖の地図(こっちは落としていない) に移った直後, 770m地点のはずなのだがそれらしい道は一向に見あたらない。あ まりの藪に負けて, 尾根の左側の雪のついた急な側面を沢に滑降して逃げる。去 年登りかけた, 登山口のすぐ下から突き上げている小沢に出るだろうと思った ら, しばらく下ると台地状に出て, その下には林道と橋が見えて, ちょっと藪く ぐって林道に降りると, それより20mばかり下(先)に登山口があった。登山道よ りも下(先)に出るハズと思ってたのが上(手前)に出てしまって, 高度計の値が 狂っていたのか地図に出ている登山道が違っているのかさっぱりわからないが, なぜかほぼぴったりMTBデポ地点に出られてしまったわけだ。 MTBに乗ったり引いたり15分で, 出合の車に戻り, 汗流しに森吉山荘に行って一 応聞いてみると, ラッキーなことに(いちばん高い部屋だけだったが)空いていて 食事付きで泊まれた。