- FYAMAALP MES(12): 山岳スキー・XC(山でのスキーの全形態可 02/04/21 - 02502/02503 JAF00036 雪兎 仙ノ倉山から東ゼンとシッケイ沢を滑降 (12) 99/03/17 00:47 懲りずにまた上越国境・仙ノ倉山に登り, 今度は東ゼンの上部とシッケイ沢を 滑ってきました。ちょっと暖かくて気持ち悪かったものの雪崩は全くなく, 午後 には崩れてくるだろうと思ってた天気が案外長もちしたので2本滑ってしまいま した。(登り返しがきつかったですが) 【日 程】1999年3月14日(日) 【山 域】上越国境 【山 名】仙ノ倉山(2026.2m) 1/25000図 三国峠,土樽 【メンバ】Th(アルペン板+DIAMIR+スキー靴), 雪兎(山板+DIAMIR+兼用靴) 【天 候】快晴のち高曇り 【コース・タイム】 火打峠(平標登山口)7:30 − 平標山南東(笹穴沢源頭)をトラバース − 平標と仙 ノ倉の鞍部11:00 − 仙ノ倉山12:00〜45 →(東ゼン滑降)→ 1485m地点13:15〜30 − 仙ノ倉北尾根1780m地点 14:30〜40 → シッケイ沢 → 毛渡沢 → 群大ヒュッ テ16:20〜35 → 土樽17:20  (「−」はシール登高,「→」はスキー滑降) 土曜の夜遅くに土樽の毛渡橋に行って車に泊まり, 朝, 1台を残して1台で火打峠 に行って歩き出す。快晴だが暖かくて, 別荘地の最後, 除雪の終点まで地面が出 ていた。除雪が切れた先も雪が硬いのでヤカイ沢の橋の少し手前までツボ足で歩 く。ヤカイ沢も雪が硬いのでラッセルなくて楽だが, 急になってくると後ずさり して登りにくい。クトーを付けたら楽になった。森林限界を抜けて尾根に出ると 全く風がなく, ポカポカしている。雪面もそれまでの北面のブナ林の中より緩ん でいてクトーも全くいらなくなった。通常は逆なのだが変なこともあるものだ。 1860mで平標南の国境稜線に出てから, 稜線を徐々に右にそれて直接平標の東の 広い鞍部に向かう。この笹穴沢源頭部のトラバースは表面がパリパリとしたサン クラストで, 滑ったらさぞ快適だったことだろう。後になって思えば, 北面の雪 質不均一で今いち滑りにくかった東ゼンなどよりここを滑ってたらよほど気持ち よかっただろう。 鞍部に出たのがちょうど11時, ここは風の通り道なようで, 雪の付きが悪い。雪 を拾って進み, 稜線を北側に外れて仙ノ倉を目指す。雪面は凸凹して乱氷帯のよ うだ。一時, 稜線から外れすぎて, 硬い雪面のちょっと急な斜面のトラバースに なって緊張した。あわてて稜線近くに戻る。 鞍部から小休止含めてちょうど1時間, 12時に仙ノ倉山頂に出る。きのう土樽か ら仙ノ倉北尾根を登ってきた歩き2人のパーティもほぼ同時に山頂に着く。 昼食とってシールを外し, 山頂から西北西の東ゼンに滑り込む。雪質が不均一で 大胆には滑れなかったが, 純白の仙ノ倉や平標を間近に見上げて急斜面を滑る気 分はなかなかいい。高度差500m以上滑ってかなり雪が重くなってきた1480mで右 から広い急な三ノ字沢が合流する。ここでシール貼ってきつい登り返し。表面 5cmぐらいの割と締まった重い雪の下はアイスバーンというほどでもないがけっ こう硬い雪で, 登るにつれて徐々に斜度も増してきて, ずり落ちると50mぐらい は平気で落ちそうな感じになってきてストレスたまるので僕だけまたクトーを付 ける。暖かい日の割にやけにクトーが活躍する日だ。Th氏はクトーなしでなんと か登り切ってしまったが, 最後はだいぶ遅れをとった。 仙ノ倉北尾根1800m付近に出ると14:30, 日が傾いて東向きの広大なシッケイ沢は 日当たりがかなり弱くなってきていた。万太郎山を正面に見ての広大なシッケイ 沢の滑降は気分いいが, 雪質は重くて日が陰ってきていることもあってひっか かったりもして今いちだった。下るにつれて暖かさのせいで雪はどんどん重く なっていき, しまいには5月連休頃の雪のように黄砂で表面のよごれた滑り易い ところを拾って滑るようになってしまった。支流からのデブリもほとんどないま ま毛渡沢に出ると広く緩くなってブナ林の中などを滑る。緩いので踵を開放して 滑走するが, 疲労感と満足感とともに夕暮れ時の優しいブナ林を行くのがなんと も心地よい。沢はけっこう割れていて, 清冽な水が流れている。脱水症状気味な のでついに喉から手が出て, 沢に降りて冷たい水をたらふく飲んで汗をぬぐう。 本当にまだ3月なのか, まるで4月頃のツアーのようだ。 左岸に杉の林が出てくるところで先行Th氏が迷っている。先行シュプールは右岸 に渡っているがそれを行くともう下流では徒渉しないと戻れなくなりそうだと。 ちょっと遠回りになるかもしれないがこのまま左岸を杉の林の中を行くというこ とだったが5分も行くと群大ヒュッテ前の吊り橋に出られて大正解。しかも吊り 橋の1m横にスノーブリッジがあってそこを滑って渡れたので怖い綱渡りをしない で済んだ。しかしあと1週間はもちそうにないスノーブリッジだったので来週に はたぶん今にも崩壊しそうな怖い吊り橋を渡らねばならなくなるでしょう。 その先, 土樽までの林道の雪は腐ったザラメだが, 前回2/7のときのように雪が スキーにまとわりついて足かせになることなくよく滑ってくれて, ぼくはパスカ ングで, Th氏は直滑降+推進にスケーティングを交えて45分で道路まで, つまり 車まで出られた。 http://member.nifty.ne.jp/YukiUsagi/photo/1999314/ に写真を出しています。 (予想外の好天で, 100枚以上撮ってしまって, なんとか13枚まで減らしたものの 1ページに13枚はちょっと重かったかもしれませんが。) 1999/03/16(火) 雪兎 (JAF00036)