- FYAMAALP MES(12): 山岳スキー・XC(山でのスキーの全形態可 01/01/28 - 02088/02088 JAF00036 雪兎 XCで尾瀬・燧に登ってきました (12) 98/04/13 19:53 今年は雪が少ないので車でもう御池に入れるという話もあったので,XC/テレ マークで尾瀬の燧か大杉岳か会津駒に行こうと思って金曜の晩に出た。どこに するかは道と雪の状況による。七入(1090m)からかなり登った標高1240m(モー カケの滝展望台)まで除雪されていて駐車場もあったので,そこから一番雪の (切れる)心配のない燧を往復してきた。大杉岳は上の方は白いが1240mの高さ では向かいの尾根がかなり黒かった。 【日 程】1998年4月11日(土) 【山 域】尾瀬 【山 名】燧ヶ岳 【地 図】1/25,000 燧ヶ岳 【メンバ】雪兎,I 【天 候】快晴 【スキー】ウロコ付きXC(雪兎), 軽量山板にテレマークbinding(I) 【コース・タイム】 モーカケノ滝展望台P(1240m) 6:40 16:00 | ↑ P1527付近の車道 (1500m) 8:10〜15 15:05 | ↑ 東田代 (1800m) 10:00〜30 14:00 | ↑ 燧ヶ岳山頂 (2346m) 12:10〜13:00 深夜に着いて車で寝ていると,夜明け前のまだ暗い頃,外が騒がしいだけでな く車がずいぶん揺すられて起こされる。外に出ると,隣に着いた車のパーティ が出発準備中で,そのうち1人が 人の車にザックをもたせかけて一生懸命荷物 を押し込んで揺らせていたのだった。眠れないから離れてくれと注意して揺れ は収まったが今度は花粉症のくしゃみが止まらなくなって,ちょっと眠いが起 きてしまった。6時過ぎにはスノーモビルを牽いた車も何台か来て準備してい る。1台は駐車場からバックで雪の上に乗ろうとして排気ガスの黒煙をもうも うと上げている。本人たちは廃ガスに負けない強靭な体なのだろうが,きれい な空気を期待して来ているこちらはたまったものではない。最近雪の野山にど んどん入り込んできているスノーモビルも海岸を荒らす四輪駆動車のように規 制されるべき時になってきているようだ。山は自分の体力の範囲で楽しむべき で,汚染しないでほしいものだ。 モービル軍団の出現によって車道を歩きたくなくなったこともあって,駐車場 からいきなり尾根の急斜面を登った。平坦なぶな平に出ればシールが邪魔にな ることはわかっていたので,そこまではつぼ足で歩くつもりで出たら,雪面は 表面は固いもののつぼ足だと表面を突き破ってしまって疲れる。試しにシール なしのまま板はいて登ってみると,残雪ではけっこう急でもウロコだけで登れ ることがわかった。ヘアピンの上の道路に出て右カーブするとぶな平の末端, 道路を20mばかり滑走してすぐまた左に外れてモーカケ沢をスノーブリッジで 渡ってぶな林に入る。西南西に進路をとって気持ちのいい朝のぶな林を緩く 登っていく。こういうところはウロコ付きXCは滑りがいいので抜群に快適に滑 走できる。軽量山板にシール貼って,クトーまで付けたままのI氏にうらやま しがられる。「マイルドセブンのCMそのものだねえ」と。 次第に左に寄って,ぶな平を右下に見る斜登高に移行していき,けっこう斜面 が急になってきて「ちょっと取り付くのを早まったかなあ」と後悔し始めたこ ろ,左側が平らになって御池=沼山峠間の車道に出た。除雪はまだだが雪上車 の通ったあとがある。道のカーブの具合からすると1572.7m小ピーク近くのよ うで,夏はまず入れない人知れぬ多くの田代を通って 緩い斜度で楽に登れる 最適な位置に出たようだ。 1572.7mの左を大きく巻いて1636mの南の田代を通過して急斜面もなくウロコ利 かせて快調に登っていく。メラッパシ田代は右側を通過してしまったようだ。 急斜面を左(南向き)に斜登高していき樹林帯の複雑な地形に出て浅い谷状を 渡っていかにも上に大きな田代のありそうな台地に登ると案の定そこが東田 代,1回目の昼食をとってのんびりする。 東田代から熊沢田代に出て夏道と同じ御池からの通常ルートに合流してもいい が,それよりも熊沢田代と1990m小ピークの間の沢状を詰めて山頂直下の大斜 面に出た方が近い。沢は案外狭くて登りにくくて,次第に左の尾根に乗って, さらに左のU字谷を登りながら渡ってもう一本左の尾根に乗る。尾根がどんど ん急になってきて高度感が出てきた2100m,樹林帯が切れて山頂まで続く無木 立大斜面の下端に出たあたりでついにシールを付ける。山頂直下の急な大斜面 以外はウロコだけで登れてしまったわけで,これなら八甲田や八幡平あたりな らシールなしで済みそうだ。 山頂には山スキーで来た人が10人ほど。柴安ーにはみごとなシュプールがつい ている。XCということもあって今回は見送って2度目の昼食とって,大岩の上 でシールや靴下を乾かしながら昼寝する。トカゲとはよくいったものだ(^^;) 最後のきつい急登以外は抜群に快適な登りだったが,下りは,,, うーんここは XCテレマーク初心者には急すぎました(^^;) 疲れもあるのか,上部は雪が重い わけでもないのに,右回りして回り終わると後傾になってしまって必ず転ぶと いうパターンで下までに50回ぐらい転んだ。テレマークターンで回ることなど すぐに諦めてボーゲンで回るのだが,回り始めは調子いいので,そのままボー ゲンで回ってしまってはもったいない気がして内足の踵を持ち上げてみたりし て,そうするとすぐ転ぶというワンパターンを繰り返す。そんな横をすごい ジャンプテレマークで御池方向にかっ飛んで滑っていく人がいた。山板の人ば かりかと思っていたが,テレマークbindingをつけていたのだろう。両スキー を空中に浮かせた瞬間に素早く足の前後も切り替えている。気迫あるすごい滑 りだけど優雅さのカケラもないねえなどと初心者のくせに勝手な批評(^^;) 軽 いXC板であんな滑りしたら5日ももたないだろうなあ。 東田代への谷に入ると緩くなって快適に滑れるようになった。--- 曲がる必要 がなくなったので(^^;) 東田代から下は一部に急なところもあるものの平坦な田代に出たり,緩い ちょっとした登りも頻繁に出てくるようになった。そういうところではウロコ 付きXCは抜群の威力を発揮する。それまで滑ってきた板がそのままで,シール 貼ることもなくキックして緩い登りも含めて滑走できてしまうのだから不思議 だ。登りは燧を目指してまっすぐ進めばよかったが,下りは燧を背にまっすぐ 下ればいいというわけにはいかない。どっちに下っても燧が背になる(^^;) と きどき登りの跡を見失ってコンパス見て方向を定めて下る。メラッパシ田代な ど登りより多くの田代を通って車道に出,ぶな平をXC滑走して車に戻ると駐車 場は除雪作業の真っ最中,早々に引き上げる。 桧枝岐の\500の公衆温泉(風呂は今いちだった)に入り,たち蕎麦食べて帰途に つく。山の雪は山菜の季節のようでも,山菜にはまだ早かったようで,山菜そ ばについてきたのは山菜の漬物だった(;_;) 道は行きも帰りもガラガラでよ かった。 1998/04/13(月) 雪兎 (JAF00036)