野反湖から白砂山往復(強行日帰り) (96/03/27) ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 【山 域】 上信国境 (群馬・長野県境) 【日 程】 1996/03/24(日) 【コース・タイム】大自然村入口(1200m)5:50 … 野反峠(1561m)7:20〜30 → 野反湖畔1555m標高点7:40〜50 −→ ハンノ木沢1520m 8:45〜9:00 − 兎の楽園(仮称・1880m)10:15〜45 − 堂岩山南2000m 11:10〜25 →− 白砂山(2140m)13:00〜30 →−→ 堂岩山南1940m 14:55〜15:00 → ハンノ木沢(1520m)15:40〜55 −→ 野反湖畔1555m標高点16:40 → 野反峠17:15 → 大自然村入口18:00 (…は徒歩、 →は滑降、 −はシール登高 クトー使用含む) 【天 候】 快晴 【メンバ】 雪兎,I 【地 図】 1/25000 野反湖, エアリアマップ「志賀高原・草津」 大きな高気圧が来て快晴になりそうなので、去年スキー向きの快適なルートを発見 しながら膝の不調で途中までで断念した白砂山を目指した。 (cf.#485) アプローチは去年4月1日には1450mぐらいまで車で入れたのだが今回は1200mの車道 分岐点(「大自然村入口」)から先 全く除雪されてなかった。 日帰りのこともあり、 とても白砂までは無理だろう、 堂岩山の北の83山でも滑ってこようぐらいのつもり で、 それでも一応 朝4時に起きて百武彗星眺めて6時前に出発した。出発して30分 で大事な地図を落とす(;_;)というとんでもないドジをしたりしたものの、去年行 ったコースはすっかり頭に入っているし、 快晴で全く迷うことなく無駄のないコー スを辿れて、 また快晴のわりに低温で雪が硬くて ごく緩い車道も快適に滑れたし クトーが効いて登りも極めて順調だったこともあって、 なんと日帰りで白砂まで行 ってきてしまった。白砂は夏に野反湖北端の登山口から歩いてもコースタイム8時 間以上の健脚向きコースでまだ登ったことなくて 僕もI氏も全く初めてだったのだ が、はるか手前から往復できてしまって、2人してスキーの効果を再認識した。 野反湖まではスノーモービルがかなり入っていた。出だしの硬雪急斜面を取りつけ ないのか、 早朝は静かだったが、昼間は野反湖を走り回るモービルの騒音が堂岩山 あたりまで聞こえ、 夕方降りてくると湖面にはそうとう走り回った跡があった。静 かな山間に騒音まき散らして何が面白いんだか(-_-)メ 野反峠までは朝雪が硬かったので主に登山道沿いにスキー担いで歩いた。 1時間も あれば着くだろうと思ってたらけっこう遠くて1:30かかってしまった。峠でスキー 履いて滑降。 湖東側の車道を滑るのだが、雪が硬いのでわずかな下りでもよく滑り、 スケーティング含んで10分で1555m地点まで着いた。 そこからシールとクトー(スキーア イゼン)をつけて緩い斜登高で茅の尾根1631m付近に出てハンノ木沢1520m地点までひ と滑り楽しむ。 水流の幅1mぐらいのハンノ木沢には何箇所もスノーブリッジがあっ て楽に渡れた。 喉を潤して再びシールとクトー付けて1720m標高点のある尾根を登 る。 この尾根、 去年はクトーがなくてシールだけでは後ずさりして登れなくて、 ス キー担いでけっこう緊張のキックステップで登ったのだが、今回はクトーで非常に 快適に登れた。 今回の山行で役にたった装備の第一は朝早く起こしてくれた巨大音 量の目覚まし時計(^^;)、 そして第二がこのクトーだ。快調に登って1ピッチ1:15で 堂岩山南、 1944m峰の西下にある台地、 独断的仮称「兎のパラダイス」(1870m)に着い てしまう。のんびり昼食とって再びゆるゆると登っていくと、 11時頃、 あっさり堂 岩山南の稜線に出てしまい、白砂山が遠くにでかい。時間はある、 天気も抜群だが 1/25000図がないこともあり、堂岩山の北にある83山でも滑るぐらいにしようかと も思ったが、白砂までの長い稜線も半分は南側を滑って行けそうで、 こんなチャン スはまたとなさそう、 I氏の希望もあり、行ってみることにした。 堂岩山への稜線を山頂直下2000mあたりまで登ってシール外して斜滑降に入る。 僕 のシールはちょっと凍ってしまっていたので、体温でとかすべく、 ジャケットの中、 胸のあたりに入れてしまう。白砂に向かう稜線の南側は一部ちょっと薄い藪もあっ たがおおむねきれいな斜面で、 P2042の先まで快適に滑っていけてあっという間に 白砂山が近づいた。 シール貼ってP2042の東、 稜線から南に派生した小ピークとの 間をシール登高してシールのままちょっと下るとそこが稜線の最低鞍部で、 あとは 白砂まで ところどころ雪庇の出た細い稜線が続いている。シール貼るとき、体温 で氷はすっかり溶けてかなり湿ってしまっていた。この水分を手拭いを押しつけて 吸い取ったら、 このあとほとんど凍ることもなくなってシールが生き返った。 10年 酷使してる不評のcoll-texだが、 まだしばらく使えそうだ(^^;) 細い稜線は南に雪庇が張り出し、 その重みによるクレバスが細い稜線のかなり左寄 り、 藪のそばにできてたりして、ストックがはまること数回、 片方のスキーを陥没 させて落ちかけたこと1回。 性懲りもなく帰りの滑降時にも同じところで片足はめ てbinding外した(^^;) 山頂直下でスキーを腰にひきずってワカン+アイゼンで下 ってくる大学生(?)4人パーティにすれ違った。 苗場から佐武流山越えて来たとか。 白砂山のピークは360度の絶景、 何もない 真っ白なきれいな丸いピークだった。握 手をかわして写真撮って2度目の昼食。 山頂で板を滑降にsetしていよいよ緊張の滑降。 細い尾根、 左側雪庇の下は落ちた らまず登り返せない急斜面、 右側は藪で滑りにくい。 幸い雪質が安定していて、 横 滑りや振り子滑り(斜め前への横滑りと斜め後ろへの横滑りを繰り返す)を多用しな がらも時々回ってけっこう楽しめた。 最低鞍部に着く直前に先ほどの4人パーティ にまた会う。 テント担いだ彼らにとってスキーは邪魔な重荷でしかないようだが軽 装の僕達には翼だ。 最低鞍部で再びシール貼ってP2042の手前まで登って、 P2042はまたもや南斜面の雪 を拾ってシールのまま巻いて下り、 南斜面を西に斜登高する。結局堂岩山直前の鞍 部より手前で稜線に戻れてそのままシールで稜線辿って堂岩山直下、 南に滑り込め る2000mあたりまでシールで歩いてしまったが、もっと大胆にシール外して斜滑降 で滑ってから登り返した方が早かったようだ。 堂岩山山頂直前(東側)2000m付近から山頂南尾根の1940mにかけての堂岩山南東面の 滑降は雪質もよくて抜群に快適で、空を舞うようだった。 堂岩山南からハンノ木沢までの滑降はしかし雪質が不均一で回りにくくて今一だっ た。途中で3回目の昼食をとってビール呑んだりした。 ハンノ木沢で赤布を回収し、冷たい水で喉を潤し、 シール付けて(本日5回目の装 着^^;) 茅の尾根1631mへ登り返し、 大休止してから1555に向けて滑降、 そのまま車 道に滑り込んで野反峠を目指すが、 行きは10分で来れたこの道が朝よりちょっと雪 が硬くないのと疲れとで30分以上かかってきつかった(;_;) 薄暗くなってきた野反峠でバックル締めて尾根を滑降。 けっこう滑っても車道が出 てこないのでよもや尾根を間違えたのでは,,,と右寄りに滑っていったら下に車道 が見えた時には右に寄りすぎていて、 そこは急すぎて車道には降りれないところで、 もうガクガクの足で駄目押しの階段登高で尾根に登り返すオマケがついた。これが 本日最後、 11回目の登高(;_;) 1376mで車道に出てからは、モービルの跡がたくさんついてガチンガチンに凍った 車道を恐いぐらいにスピードつく滑降で夕暮れの中、 車に帰り着く。 途中1度、 疲 れた足を投げ出して大休止する。 尻焼温泉から引いているという村営の温泉センター(\300)で 汗流して帰った。 ま たまた顔が黒くなってしまった。めちゃくちゃきつい山行ではあったけれども ス キーを活用しきって長距離を踏破して以前から気になってた白砂山にも初めて登れ て、 2人とも大満足でした。