月山,南八甲田・横岳,そして岩木山で骨折(;_;) (95/05/08) ~~~~~~~~~~~~^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 4/28夜に東京を出て、鳥海を滑りまくるつもりが、初日に鳥海まで行き着けぬまま 寄った月山を滑ったあと、季節外れの梅雨前線の影響の少ない東北北部に移動して、 南八甲田で去年滑り損ねた横岳に行って滑り、次には岩木山に回って、全く初めて の岩木山で長平コース滑って鯵ヶ沢スキー場ゲレンデに出た直後にカミさんが足ひねって骨折! (5/3)、岩木山スキーパトロール隊のスノーボートで降ろされ救急車で鯵ヶ沢中央病院に担ぎ込ま れたものの連休中ということで取り寄せる器材がなくカミさんは5/9の全身麻酔手術を 待って病室で今だ待機中、僕だけ車置いて列車で帰京 というとんでもない連休にな ってしまいました(;_;) 4/28 夜、東京出発。道路混雑で東北高速に入るまで時間かかり、山形高速寒河江IC を降りてわずかに走った「道の駅 本道寺」でdown、車泊まり。 4/29 快晴のち曇 月山に登る。月山スキー場のリフトに乗って上から往復しようと思った のだが、1回\550と馬鹿高いのと長蛇ならぬ末広がりで絶望的なリフト待ちを敬遠して 下から歩く。細引きで板を引っ張りたかったが、カミさんがどこかに細引き落として しまったのでしかたなく最初からシール登高する。非常に気温が高く、案の定シールはび しょ濡れ(;_;)。ガスが出てきたので山頂は諦め、途中から右寄りに登って山頂より 南の稜線近くに出てそこから滑った。鶴岡に降りて、郊外のひなびた新山温泉に泊 まれた。(1泊朝食つき\5000) 4/30 雨のち晴 鶴岡で細引きとスパッツ(忘れてきた(^^;))を買い揃えて鳥海山に向か うが雲が晴れず、ひとまず鳥海は諦めて前線から遠い東北北部の八甲田に向かう。 あとで聞いたら、午後から鳥海は雨上がりの素晴らしい晴天になってたらしい。途 中タラノ芽などとりながら本庄⇒横手⇒江釣子と横断して東北高速に乗って黒石まで行 き、南八甲田/横岳の登り口・沖上平に入る。タラの芽とフキノトウの天ぷらをつまみにビール 飲んで車泊まり。 5/1 晴・強風 6:40頃登り始める。ブナ林の中の中斜面が続く。緩い山頂付近は東の強 風。山頂に着くと同時に高田大岳まで姿を見せたがずっと強風。僕だけ横岳の東の 急斜面を空身で滑って遊ぶ。滑降はブナ林の中斜面が続き、気温は高いが強風でさほ ど雪も悪くなかったこともあって抜群に快適だった(^^;)。ちょっと左寄りに降りて しまったが多少ずれても道路に出る。 昼頃には降りてしまって、八甲田の他の山はみんな滑ってるし、これからどうしよ うか、連休後半に鳥海に戻るまでのつなぎに、なぜかこれまで敬遠していた岩木山 に回ることにした。(一応地図も持ってきてはいた。) 時間あるので弘前城とみご とな桜を見て夕食済ましてから岩木山神社の正面の旅館に入る。(1泊朝食つき\5000) 弘前公園では東の強風でお掘りに散った花びらが西に吹き寄せられて、水面がイチゴ ミルクのようになってたのは見事だった。弘前城からは岩木山が見事正面に見えて、滑 降意欲をそそられる。 5/2 雨のち曇 岩木山神社〜鯵ヶ沢青少年旅行村〜鯵ヶ沢スキー場〜弥生いこいの広場 〜岩木山神社 と下山口周辺を見回りながら岩木山を1周してから岩木山スカイラインの上 に行って車で泊まろうとしたら道路は悪天候のため16時頃にはすでにゲートが締まっ ていて、しかたなくゲートのすぐ下の駐車場で泊まる。霧雨の中、傘さして(^^;)タラノ 芽とフキノトウの天ぷら作って車泊まり。 5/3 晴のち曇 7:30の開門と同時に一番のりでスカイラインを登る。10時に仲間が来るまで に1本滑りたいという仙台からきた人を乗せてあげた。(バスは始発が8:35になる) 上 でしばらく待ってリフトに乗り、スキー担いで種蒔苗代へ。狙っている左側長平コースに全然 雪がないのに比べて右側(東側)には上からベッタリ雪があってあまりに魅力的なので、 僕だけ空身で滑る。少し緩斜面を滑ると非常に快適な鳥海山東面の広大な急斜面に 出て、樹林帯直前まで高度差350m滑ってしまい、登り返しに45分かかった。ゼーハー 長平コースへは踏み跡を10分スキー担ぐと雪が出て、11時に滑り出した。だいたい竹竿や プレートに沿って、西法寺森だけは竹竿は山頂を通っていたがどうみても雪崩そうもな いので右側を斜滑降で通過した。地図の切れ目あたりから下は長平コースは鯵ヶ沢スキー 場にされている。下部に雪がないためゴンドラはもう営業していないが上部は雪は十 分。木もなく広いゲレンデに出て天気もよくつい飛ばして滑ってしまった。と、後ろ 30mぐらいを滑るかみさんが転んだと思ったらバキっと音がした。回転に失敗して左 スキーのトップを雪に刺してしまい、しかしsafetyが外れなくて骨折してしまっていた。 去年買ったときには「ジルブレッタ300はつま先が解放されないbindingだから注意して 滑れねば、しかし固いダハシュタインとの組み合わせでもカミさんはかなりゆっくり滑る方 だから、慎重に滑ってればまず大丈夫だろう,,,」と思っていたのだが、1年無事経 過してそんな注意をすっかり忘れてついつい広いゲレンデに出て先行して飛ばしてし まったのが大失敗だった。 すぐ駆けつけたが左足のスネをもろに折っていて、骨折の痛みというのはかなりのも のらしく、外れなかった板を外してやるのがやっとで、靴脱がすどころかザックをと ることも体の向きを変えてやることも痛がって拒否する。まだ時間が早いせいかあ まり滑って来る人もなくて、やれたことは寒くなったら誰かにかけてもらえるよう にツェルトを置いて、急いで助けを呼びに行くことだけだった(;_;) すぐガスってきて、またゲレンデの下1/3ぐらいで雪が消えてしまったがとにかくゴンドラ を確認しながらゲレンデを駆け下っていくとガスの中から不意に巨大なプリンスホテルが現れ た。人の姿を見てすぐに救助を頼む。ゴンドラを動かして上の駅に運べばすぐ下ろせ ると言ったが、既に営業してないゴンドラをそう簡単に動かせるものでもないようで、 プリンスホテル自体は何もできなかったが 岩木山スキーパトロール隊本部(ペンションワンダーランド)に連 絡してくれて僕の荷物を預かってくれた。すぐ、自分でも直接パトロール隊本部にTelす ると、8合目(スカイライン終点)に常駐しているパトロール隊がすぐスノーボート等もって出動して くれて、30分〜1時間後には収容し、下ろしてくれるという。実際そのとおりになっ て、事故発生が12時頃、通報が12:30頃、13:20頃にはスノーボートに収容されて14:30頃 にはプリンスホテルの横の駐車場に担ぎ降ろされて救急車に乗って15時頃には鯵ヶ沢の病 院に収容されるという手際のよさ。また、スキーパトロール隊が来るまでには通りかかった 山スキーパーティーが10人がかりでカミさんの体勢を直して、レスキューシートや置いてきたツェルトをか けるなどもしてくれて、ガスって寒くなってきたこともあってかなり助かったようだ。 というわけで連休後半は、夜は(TVもある)車で寝ながら鯵ヶ沢中央病院で付き添っ たり洗濯したり,,,もっとも骨折はしたが命に別状ないから安心してと伝えた積もり の東京への電話連絡が一大事と受け取られて、翌朝再度電話した時には既に母親が (停電で止まったりして不調だった)新幹線に乗って駆けつけてきてしまったので(電 話するとテレホンカードがすぐ消費されてすぐ切れてしまう(;_;))、5日には痛みも落ち着 いてきて食欲も回復したこともあって、付き添いを頼んで横磯海岸の東北自然歩道 を歩い(てまたタラノ芽とっ)たり千畳敷海岸見て熊ノ湯に入って焼きイカを土産に買っ てきたりしてましたが。 しかし、岩木山といい八甲田といい、地元のスキーパトロール隊の緊急出動体勢には感心し た。出動の費用なども一切請求しないどころか、4日の晩にはカミさんの収容班のリーダ ー?だった杉野森さんがりんごまで持って見舞いに来て下さり、下たい部の骨折などス キーの事故としちゃ軽い方だからすぐ直るよ、岩木山やスキーを嫌いになったりしないよ うにね,,,と見舞いと励ましに来て下さったのには恐縮でした。