- FSKIER MES(10): 《 山スキー 》"The Outfield" 01/06/30 - 01060/01060 JAF00036 雪兎 上州武尊→宝台樹 滑降しました (120行) (10) 94/03/06 20:18 先日1/22に時間切れになって山頂滑降を逃した武尊に、川場スキー場から登頂して 滑ってきました。天気予報で冬型にならないらしいことだけはわかっていたもの の北日本に寒波がきていること、新潟の降水確率が80%だから上越は駄目だろうけ ど武尊はどうか、読めないねえ...と言いながら出かけたのですが、午前中快晴、 午後はどんよりしてやたらと冷えて寒かったものの風は弱くて視界は良く、低温 のお陰で山頂北面の雪は正月の八甲田みたいに軽くて最高! 快適な滑降を楽しん できました。 【日 時】94/03/05 【山 名】武尊山 (上州武尊) 【ルート】川場スキー場 −→− 沖武尊 →−→ 宝台樹スキー場 【地 図】藤原湖、鎌田(1/25,000) 【メンバ】雪兎、H 【タイム】川場スキー場リフト終点10:10−剣ヶ峰山11:10〜20→1920m鞍部11:50〜12:10      −沖武尊直下13:05〜30(昼食)−沖武尊13:40-14:00→1700m附近14:35      〜14:50−稜線1690m地点15:40〜50→宝台樹スキー場下16:30  行きは赤羽発5:54の鈍行から宮原始発の快速「シーハイル上越」号に乗り継いで8:02 には沼田に着いた。2/5に乗った熊谷始発の快速「シーハイル湯沢中里」よりもすいて いて快適だった。上越のスキー場は3月になると雪質が悪くなるので他に流れるのだ ろう。沼田からはタクシー\7,000弱(;_;)で川場スキー場に入った。高くついたが、 川場スキー場はこの時間には駐車場が満杯でマイカーが入れないため、渋滞なし。  川場スキー場から武尊までは91年3月24日に来ていて、そのときには相棒がシールを忘 れてつぼ足で苦労して歩く脇を僕ひとり快適なシール登高で登った。そういう状況で 2時間10分で登れたので、今回は2時間で登れると思っていたのだが、意外と時間 くって、3時間強かかった。剣ヶ峰山の通過に時間かかったのと、まだ今一根雪が 締まってなくてスキーが潜って縦走に手間取ったため。また、山頂直下でアイスバーンの 上に新雪が積もった状態で シールが全く効かない部分があったりしたため。  剣ヶ峰山は積雪量の多さから東側の50度の斜面のトラバースが雪崩そうで恐かった ので、最初 山頂を越えようとしてシールで登ってしまった。(こんな尖った山にスキー で登った人はそういないと思う(^_^;) しかし山頂の向こう側が急で、5mぐらい jumpしないと降りられない。つぼ足では滑落の危険がある。着地点も薮っぽくて ちょっとjumpする度胸ないし、このために持ってきてはいるもののアイゼンに履き替 えるのも面倒、シール外して少し戻って やはり東面を斜滑降でトラバースした。トラバース 中一度足元の雪がちょっと崩れたが、たいしたことなく無事通過できた。  沖武尊までの稜線の右側には川場谷の支流が何本も突き上げているが、どれも 抜群に快適そうな斜面だ。低温の日を狙ってこれらを滑りに来るのもよさそうだ。  1920m鞍部まで主に稜線の西側を滑降するが、薮っぽくて板が時々沈んで大変だ った。鞍部で再びシールをつけてそこまでの概ね下りから概ね登りに移る。1975m峰 あたりでは稜線の川場谷側(東側)の雪が腐って、シールが団子になるのではないかと 心配になるほどのラッセルも一部にあった。  山頂直下70mの台地から先、前回は山頂の真南にシールで突き上げたのだが、今回 は山頂の西側に出るルートをとった。山頂附近が相当冷え込んでかなり雪が固くなっ ていたので、クトーを付けてる相棒はともかく、シールのみの僕には正解のルートだった。 それでも上部ではアイスバーンの上に新雪がのった状態で 外見上は周りの雪面と何も 違わないのにシールが全く効かないという恐い所が何ヶ所かあった。  山頂西側の稜線に出るとかなり風が冷たい。少し南側に戻って、来し方を眺め、 「よくあんな尖った山(剣ヶ峰山)なんかスキーでトラバースして延々と来たものだ」など と感心しながら昼食をとる。  そこからはほんの一登りで山頂に出た。今日は他に誰も登っていない。風はそよ 風程度なのだがかなりの低温で素手でいると手や顔が痛くなる。上越国境は朝から ずっと雪雲の中だ。武尊はどんよりした空の下、なんとか崩れないでいる。百名山 のひとつである武尊に初登頂した相棒と握手して記念写真をとり、早々にシール外し て滑降に移る...つもりが相棒の兼用靴ダハシュタインが滑降状態にsetできなくなってし まっている。途中の腐った雪のラッセル中に溶けた水が 登高/滑降状態切り替えの 部分に入って、それが凍ってしまったようだ。靴に頼らないで後傾しないで滑れば いいだけさ と思ったが、相棒は今晩の駅泊まりに備えてシュラフも持って荷物も大き く、滑降に自信ないとのことで、いろいろいじってるうちになんとなく直って出発 できた。  まず山頂から真北に、前回登った1984mを目指して滑る。山頂直下のでこぼこの ガリガリ斜面を抜けると樹林帯の快適な新雪滑降になるが、すぐ急な樹林帯に入って しまい、深雪滑降の苦手な相棒は結構苦労していた。僕が2月に仕事で山に行けず にいる間、彼はカナダのCMHヘリスキーで1週間も深雪滑降を堪能してきたのだが、CMHの は fat boy とかいう通常のスキーの2倍の幅の板で楽々と滑ってしまうそうで、そ んな重い板で登るわけにもいかない通常の山スキーの練習にはならないらしい。  1984m峰への尾根はかなり樹林が濃く、しかも急で、それよりも手小屋沢の方に 樹林の切れ目が向かっている。結構木もあって雪崩れそうにないので、1984m峰は 通らずに沢に滑り込むことにした。沢底に出るまでのこの手小屋沢源頭部の滑降 は北面でかつ低温のため、正月の八甲田の雪みたいにさらっさらで抜群だった。  沢底に出ると沢沿いの傾斜は緩いので直滑降や斜滑降で新雪を舞い上げて滑る。 1650mの手小屋沢避難小屋から左の尾根に上がるべく高度計を見ながら滑る。1650 mを指したところで左の尾根も近づいて、小屋は確認できないものの多分この辺だ ろう、と再びシール付けて尾根に出たが、高度計の(恐らくは温度による)誤差で少し 早く尾根に出てしまったようで、尾根沿いに一山越えて急斜面を下ったところに 避難小屋への道標があった。足跡もスキーのトレースもなくて20cmぐらいのラッセルが続く。 この調子でラッセルしていたら宝台樹スキー場17:35発のバスに間に合わなくなってしまう のではないかと不安になったが、小屋への分岐を過ぎてすぐ、谷から登ってくる 半分埋まったシュプールが出てきて、これでかなりラッセルが楽になった。  結局1時間弱のラッセルで下降開始地点に着き、いよいよ宝台樹に向けての滑降に移 る。1/25には薮が多くて苦労したが、やはりかなり積雪が増えていて、かなり楽 だった。特に白樺林の中はサラサラの新雪で快適だった。ただし、出だしの薄い 林の南向き斜面はちょっと雪が重くて、僕は(悪雪には強い方なので^^;v)大丈夫 だったが相棒は苦労していた。  最後に心配だったのが、ラッセルのない林道跡が滑れなくて延々ラッセルして下ること になるのではないかということだったが、うまい具合にその辺は昼間かなり照ら されたのが夕方凍って快適に滑れるようになっていて、バスの発車時間の1時間前 に着いて、ゲレンデで1本足慣らしするという余裕だった。  水上に出て食事し、駅で泊まって翌日はゲレンデで滑るという相棒と別れて19:45 の鈍行に乗り、新前橋乗り換えで赤羽着22:28、またも完璧日帰りスキー登山でした。 渋滞もなく空いていて、ビールも飲めるし、JR鈍行や快速でいく山スキーが癖になりそ う。(^_^;) ps) 水上での食事は以前はトヨタ食堂のなべ焼きかざるそば(夏だけ)に決まって   たのですが、閉店して久しく、今回1軒だけあいていた「食事処ち○○」とや   ら(以前のトヨタ食堂の左並び数軒目)で食べたのですが、見事に水上駅前の   没落ぶりを見せつけてくれました。「大好評もつに定食\980」×2+ビール\650   で出るときに \3350 請求されたのです。計算違いではないかと聞くと、品書   に\980とあるもつに定食は「今度から\1000ちょうどになった、ビール(中瓶)を   頼むと(頼みもしない)ツキダシ(ウドの味噌あえちょびっと)も自動的に付いてく   るそれが \600、それに消費税」なのだそうだ。「黒眼鏡の客お断り」とか   デカデカと貼ってたりしたトヨタ食堂のなべ焼きがなつかしい。最後に暗い気持   にされた山行でした。 雪兎 (JAF00036)