八甲田の新雪を堪能してきました (1994/01/06) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  12/30から1/4まで、八甲田山中酸ヶ湯で毎日新雪スキーに明け暮れてました。サ ラッサラの新雪,ブナの森,樹氷,吹雪,温泉のホワイトアウト,愉快な仲間,,,よかった〜!! けっこう晴れてる時間も長くて、季節外れの日焼けで黒い顔になってしまいました。 ■12/30(晴) 酸ヶ湯に10時過ぎに到着後、湯坂を1本滑ったあと、 酸ヶ湯--(地獄沢)--仙人岱ヒュッテ→(硫黄岳林間コース)→酸ヶ湯 [忍者兎+カミさん]  12:20      14:15〜15:05         16:00 ■12/31(湿雪) 湯坂2本滑降 + 八甲田ホテルで昼食 ■1/1(吹雪) 八甲田スキー場 (リフト,ロープウェー) ■1/2(晴,上部は地吹雪) モノスキーのTb氏(RSSA)と一緒に湯坂を1本滑ったあと、 酸ヶ湯--(地獄沢)--仙人岱ヒュッテ--大岳山頂→(鬼面沢)→酸ヶ湯 [忍者兎+2]  8:45      10:40〜12:05? 13:20?〜30?     15:10 ■1/3(晴,上部は霧) 酸ヶ湯--(地獄沢)--仙人岱ヒュッテ→東斜面滑降--硫黄岳山頂→酸ヶ湯 [忍者兎+カミさん]  9:00      11:35〜12:35             15:20  そのあと、湯坂を1本滑る。 ■1/4(雪一時曇) 酸ヶ湯--湯坂--大岳環状ルート1340m地点→湯坂→酸ヶ湯 [忍者兎+カミさん]  9:15       11:25〜12:05      12:40 詳細は追ってまた... 八甲田の新雪を堪能してきました (1994/01/08) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ●12/30(晴) 酸ヶ湯に10時過ぎに到着後、湯坂を1本滑ったあと、 酸ヶ湯--(地獄沢)--仙人岱ヒュッテ→(硫黄岳ルート)→酸ヶ湯 [忍者兎+カミさん]  12:20      14:15〜15:05       16:00  酸ヶ湯に朝10時過ぎに到着後、夜行でちょっと疲れてたが、好天なのと明日から 天気が大きく崩れるらしいので、仙人岱ヒュッテあたりまで行ってみることにした。出 がけにちょうど宿で餅つきをやっていて、うまいお汁粉を2杯いただいて昼めしは 済んだ。  宿の横の湯坂の斜面が真っ白で薮もシュプールもなくて、見るからに快適そうだ。カ ミさんにビデオ構えて待っててもらい、高度100mをシールで登って一滑りした。し かし、夜行の疲れとシーズン初滑りの悲しさ、スピードに乗れず、体が引けて斜面の 真ん中で でんぐり返しして、ニッカーは雪まみれ! 好天なので高速道路みたいにしっかり踏まれたシュプールがあって、2時間弱で 仙人岱ヒュッテに着いた。途中、RSSAの精鋭4人パーティーが大岳から降りてくるのに出会 った。1人は『ベルクシーロイファー』No.20 配本担当の例の渋谷さんで、赤布付けた竹をち ゃんと持ち歩いてるのに感心した。視界が悪くなった時のために これを要所に刺 して歩くべきなのだが、竹などなかなかないし、僕など最近はほとんど持ち歩いて なくて、年賀状だなんだとドタバタした中での用意で 竹のことなど思い浮かびも しなかった。宿に着いてから気がついたのだが、無線機も忘れて来てしまった。や はり何度も来て少し油断があるようだ..とちょっと反省。(赤布は持ってきたが)  彼らは昨日酸ヶ湯に1泊して、このあとロープウェーを1本やってから岩木山に行くとか。  仙人岱ヒュッテには、一戸(イチノヘ)さん(青森の写真家で青森市内で「仙人岱ヒュッテ」とい うややこしい名前の小さな山道具屋さんをやってる)がいて、1年ぶりの再会。しば らくして男女2人パーティーがやけに明るい顔して戻ってきて、ついに冬の高田大岳に 立てた、これで今年はもう思い残すことない(あと1日しかないのに(^_^;)、と乾杯 を始めた。しばらく話してから、「今日は夜行の疲れもあるので これでおとなし く帰ります。みんなでまた来ます」と、硫黄岳ルート(仙人岱ヒュッテ西の1338m無名峰の 南側を回って登ってきた地獄沢に出る) 経由で酸ヶ湯に下った。  林間コースは一部、樹木の周りに高さ3mもある吹きだまりができて雪面が大きく波打 っていたりして ちょっと嫌らしかったが、下部は快適だった。  夜は 昨日来て今日はRSSA精鋭パーティに混じって大岳に行き、1人 直接尾根沿いに 大岳環状ルートで酸ヶ湯に下ってきたT氏と、東京から1人 (高速を使わずに)国道6号線 →4号線を運転してきた(ゴクロウサン!)N氏と4人揃って入山(入宿?)祝い。 ●12/31(湿雪) 湯坂2本滑降 (+八甲田ホテルで昼食)  大きな低気圧が来て気温が上がり、朝から雨みたいにまっすぐ雪が降っている。 10時頃までゴロゴロしてたらだんだん雪らしくなってきたので、湯坂に登ってビデ オ撮りながら滑る。N氏はワハハハ...と高笑いしながら派手な転倒を繰り返す。  雪も(上越の新雪みたいに)重めだしオーバーミトンなどに付いた雪がすぐ溶けて濡れて しまうので、2回でやめて八甲田ホテルに行って ちょっと豪華な昼食。  その帰りに、(腹ヘッタサンイワクノ「美人ノ奥サン」ナラヌ) ミーハーのカミさんのプラ靴(NORDICAのスキー 靴)が割れて左足の底が抜けてしまった。僕は調子悪くて早く帰ったので居合わせ なかったのだが、除雪された道路を歩いていたら突然、音もなくふにゃっとなって、 宿で脱いで見たら、土踏まずの横から靴底まで縦長にほとんど一周するひびが入っ ていたとのこと。9年愛用した靴で、去年富士山を(8合目から)滑ったあと、洗って いてベロがポッキリ割れて、それが前兆で寿命だったのだろうが、壊れたのが大岳 山頂だったら...などと考えると恐ろしい。脆くなったプラ靴は早めに見切りをつけ た方がいいようですね。腹 へった さん。 ●1/1(吹雪) 八甲田スキー場 (リフト,ロープウェー) 低気圧が太平洋に抜けて強烈な冬型になり、朝から猛吹雪。ゆっくり起きて10:30 のバスでスキー場に行く。雪は最高だがとにかく寒い。カミさんはスキー靴を4日間借 りようとしたが、ちょうどいい大きさのが出払ってしまっていた上、毎日返さなけ ればならないらしい。これでは明日からツアーに行かれない。  昼食はゲレンデのわきでツェルトかぶってガスコンロで火をたいて食べる予定だった が、余りの寒さにT氏がびびって食堂に入ろうと言いだす。折衷案として、ロープウェー の待合室の隅で食う羽目になった。持ってきたおせちの折詰 (酸ヶ湯温泉旅館・大 晦日恒例の豪華折詰)を食べながらRSSAの話などしてると、ゴーグルして「○○(僕 の名前)さんですね?」と言う人がいる。RSSAでモノスキーやフィーゲルの好きなTb氏だった。 1年半前にも富士山6合目で同じように突然声かけられたあと、僕が9.5合でバテて寝 てるとヘリがウンカの群れみたいに舞い始めて、「なんだなんだ」と思ってたら 彼 は山頂に刺さったセスナをバックに記念撮影!して滑降してきた。  食後、ロープウェーで1回登ってフォレストコースをビデオ撮りながら滑るが、上は寒くて視界も 悪く、1回でやめてもう一度ゲレンデ滑ったあと15:37のバスで酸ヶ湯に戻った。  いつもより早めの時間で、千人風呂は やけに込んでいた。GALも結構入っていて、 おとなしくしてれば分からないのに「きゃー、こんなとこで転んじゃったわー」な どと騒いでるので(ホワイトアウトみたいな湯気の中でシルエットが)みんなの注目の的になって る。夜は、Tb氏も呼んで、ビデオなど見ながら前沢牛のすき焼きと蟹をつつく。 ●1/2(晴,上部は地吹雪) モノスキーのTb氏と一緒に湯坂を1本滑ったあと、 酸ヶ湯--(地獄沢)--仙人岱ヒュッテ--大岳山頂→(鬼面沢)→酸ヶ湯 [忍者兎+2]  8:45      10:40〜12:05? 13:20?〜30?     15:10  朝一番で(と言っても朝食後の8時から) Tb氏と湯坂を登り、一緒に1本滑ってモノ スキー滑降を撮影した。こっちはシールで楽だが、彼はスキー靴にワカン!で膝上までのラッセル で大変だ。途中で諦めるかと思ったが、高度100m 強引に登りきってしまった。一 気に下まで滑ってVTRカメラを構えたが、左右の板がバラけない分 本来 深雪向きのは ずのモノスキーなのだが、たまたまトップの反りが少ないタイプなのか、スピードに乗れない ままちょっと滑ってはトップを潜らせて転んでばかりいたのは意外だった。  ロープウェーに行くTb氏と青森の初売りにスキー靴買いに行くカミさんを乗せた8:45のバ スを見送って、3人で仙人岱に向かう。好天の予報なので既に2〜3人のトレールがある。  仙人岱ヒュッテでは一戸(イチノヘ)さん、酸ヶ湯から往復の横浜のおばさんグループ、硫黄 岳北東大斜面にとりつかれて毎年来ている鶴岡の元気なおっさん2人組という常連組 と3人パーティがいた。一戸さんと話しながら昼食とっている内に、3人パーティが大岳 に出発していき、おっさん2人組は硫黄に登っていった。視界は今一だが冬型が崩れ て風は弱いので、我々もできれば去年登った大岳東面大斜面を滑降すべく大岳に向 かう。 樹林帯を抜けて吹きさらしになると、やはり西風は相当なもので、風によりかか ると楽に登れる。もうわずかで山頂に出るはずのところで先行の3人パーティがシール を外していた。高度計を見るともう山頂の高度だが、彼らは高度の設定を間違えた のか、まだ100mはあると言って諦めていた。その先、猛烈な風の中、5分か10分で 山頂に出た。気圧がどんどん下がっていたらしく、仙人岱で合わせたばかり高度計 が50m以上も高い高度を示していた。  大岳東面はこの風ではガチガチだろうし、滑降後に視界の悪い中、仙人岱に戻れ る自信がない..とT氏がびびって、西面の鬼面沢への滑降に変更になった。僕以外の 2人は夕方出て東京に帰るため 時間ないというトドメの理由で変更を受け入れた。風 下になる東面に出てしまえば風は弱いし、視界があまり良くなくても高度と地形か ら仙人岱に戻れる自信はあったのだが、単独ではちょっと心細い。まあ、鬼面沢に 滑り込むのも初めてだからそれも面白い。山頂から西南西に滑って鬼面沢のヘリに 出ようとするが、斜面が西向きなのでつい右よりに滑ってしまう。視界の悪い中、 鬼面沢はもっと左のはずだから...と斜滑降でかなり左に行き、まだ沢の縁に出な い、おかしい...と地図と磁石と高度計とにらめっこしてるとガスが少し晴れてき て、もっと左で沢が落ちてるのが見えた。視界のあった5分ぐらいの間に斜面の緩 いところを見つけて、斜滑降で鬼面沢上部に入ることができた。  鬼面沢は3〜4年前、もの凄い吹雪の時に上部まで登って、尾根に出る直前のこの 急斜面まできて、雪崩そうなので諦めて下ったことがある。中間部も低木が多くて あまり快適ではなく、ロープウェーなどで配布している「北八甲田 山岳スキールート図」でも 中間部が「危険個所」と表示されている。今回は沢に入った上部で 斜面に隠れた割 れ目がありそうで、そこだけ慎重に通過したが、それ以外は雪質も安定していて特 に問題なかった。地獄沢に出る手前でまたガスが晴れてきて、今度は15分ぐらい大 岳山頂も姿を現わした。もう少し時間が遅ければ大岳東側も滑れただろう。  地獄沢に出て酸ヶ湯直前の道路に出るまで、ビデオカメラを回しながら滑った。後で 見ると、風を切る音や木の枝をはじく音なども入ってけっこう迫力あった。 ●1/3(晴,上部は霧) 酸ヶ湯--(地獄沢)--仙人岱ヒュッテ→東斜面滑降--硫黄岳山頂→酸ヶ湯 [忍者兎+カミさん]  9:00       11:35〜12:35            15:20  そのあと、湯坂を1本滑る。  割と天気いいので、小岳に登って南面でも滑ろうと出かけるが、上部のガスが晴 れず、結局仙人岱ヒュッテの東側斜面と硫黄岳の北斜面を滑っただけだった。朝、仙人 岱までの登りの1/3ぐらいのところで一戸さんが降りてくるのに会った。一戸さんの いない仙人岱ヒュッテは主のいない抜け殻のようでつまらない。硫黄岳は登った北斜面 を滑って、そのまま硫黄岳ルートに入って地獄沢に出て下った。硫黄ルートは、右に寄り 過ぎて地獄沢の縁に早く出過ぎてしまうことが多い(そのくらいの方が変な所に迷い 込まなくて済む)のだが、この日はちょっとそれを意識し過ぎて左寄りに滑り過ぎて、 地獄沢の右岸から登って酸ヶ湯へのトラバースに入る地点を行き過ぎてしまい、ド タバタと少し登り返したりした。 ●1/4(雪一時曇) 酸ヶ湯--湯坂--大岳環状ルート1340m地点→湯坂→酸ヶ湯 [忍者兎+カミさん]   9:15     11:25〜12:05      12:40  天気予報では比較的よさそうなのだが、朝から雪が降っている。15:00のバスで帰 るので、酸ヶ湯から大岳に広い尾根を直接突き上げる大岳環状ルートを行けるところま で行ってみることにした。ロープウェーなどからきてここを滑降してきたことが2回ある が、いつも湯坂の上に出ずに酸ヶ湯温泉の裏に出てしまうので、まともなルートはどう なってるのか、下から行って見てみようという腹だ。20分ほど登って湯坂の上に出 た頃から11:00頃まで雪はやんで南八甲田の方の展望もよくなっていたが、1340mで ツェルトかぶって昼食べて出たら、かなり降っていて視界もなくなっていた。広い 台地状の緩斜面に 極力登りが入らないようにつけた登りシュプールを外さないよう に目をこらして下った。  青森駅に荷物を置いたあと、カフェ・シュトラウスでケーキとウィンナコーヒーを楽しみ、仙人岱ヒュッテ (一戸さんのお店)に行って初めてゴアテックスのオーバーミトンを買って話して、大黒寿司で 腹ごしらえすると19:40、20:00の臨時急行八甲田にちょうどいい時間になった。  一戸さんはこの会議室でもよく出てくる吾妻小舎の遠藤さんと友達らしくて、2 月の連休に遊びに行くらしい。我々八甲田グループも行くことになりそうだ。去年3 月の白神のRABの件も知っていて、ディレクターがもう少し早く言ってくれれば行けたと ころだったらしい。  大黒寿司の親父さんも八甲田の山スキーが好きらしいという話は聞いてたが、一 戸さんと同じ 仙人岱自然愛好会? の仲間だとは知らなかった。今年も31日か1日に 騒ぎ があって仙人岱ヒュッテ から降りられなくなったパーティを会の仲間が途中まで付 いて降ろしてやったらしい。冬山は天候が第一の条件だと思うが、こういう馬鹿は 何を基準に行動してるのだろう。  今回もミニ周遊券で夜行の臨時急行「八甲田8n号」とJRバスに乗って、交通費は 宿からスキー場や青森までの往復も含めて東京から計\18,030で済んで、12/29の下り も1/4の上りもボックス席に1〜2人という優雅な状態でした。夜行の高速バスは1/3 晩の上りは9台出たというし、昼間の新幹線も随分混んだようでしたが、夜行の急 行というのは忘れられた存在のようですね。ただ、来年秋からJRは急行を廃止する なんて不穏な話もあるみたいで、超割安で優雅な汽車旅も今年が最後かな? 急行 がなくなると、ミニ周遊券もなくなるのかな?