白神岳 山スキー行 ^^^^^^^^^^^^^^^^^ 【日時】3/21(日)〜22(月) 【天候】21朝 昼 夕〜夜 22朝 昼 晴れ〜曇り〜地吹雪(稜線上)〜霧(上部)〜曇り(下部) 【メンバー】忍者兎+3人 【コース+タイム】3/21 白神山登山口8:30−マテ山12:30−山頂15:15〜20−避難小屋15:25       3/22 避難小屋6:30→マテ山8:40→登山口10:40(先頭)〜11:20(最後) ・ 20日に丸1日かけて車で陸奥黒崎に行って駅に泊まる。 クッションまであって最高の駅宿! (JRさん許してね。 掃除してきましたし,帰りにしっかりJR利用しましたから(^_^;)。 ・ 地元の登山者によると例年より1mぐらい積雪が少ないとのこと。21日未明に雪が 少し降ったので,ほとんどシール登高できたが,マテ山までの植林帯は藪が濃くて大変 でした。 標高が低くて温度が高いので,シールも団子になって大変でした。 ・ ほとんどいつも日本海が望め, 稜線からは夕方, 真っ白い岩木山が見えた。 ・ 避難小屋は「3階建て」というが,高さ 1.5m ぐらいのカイコ棚が3段あるだけで, 15人ぐらいで一杯になる。「3階」の東側(風下)の窓が二重になっていて,そこが 冬の出入口になっている。 この窓は外側の扉が外に, 内側のが中に開くのだが, 大失敗して夜中1時に大騒ぎになった。-- 少しでも寒さを防ごうと,外側の扉 も締めて寝たところ,夜の地吹雪で雪が外に開くべき扉の外に吹き溜まってしま って, 閉じ込められてしまったのだ。 小キジに出ようとして夜中1時に発見し, わずかなすき間から木の枝を突き出して扉の向こうのすき間を少しずつ広くして いき,途中からは同宿の弘大山岳部の面々が代わってくれて,最後はピッケルで雪 をどけて, やっと扉が開くまで丸1時間かかった。人ひとり出られるとあとは スコップであっという間まに雪をどけられたが,閉じ込められてスコップが使えない 状態で雪をどかすのがいかに困難か思い知らされました。 ・ 弘大の面々は25日に入るというRAB(青森放送)の取材班の機材ボッカのアルバイトだ そうで,3月の白神岳がTVに出るかな? シュプールが映ってたら多分僕たちのです。 ・ 22日はガスで視界10mぐらいの中, 6時半に出て地図と磁石と(人の立てた)竹を 頼りに登りの尾根に乗った。 一度, 稜線の東に寄り過ぎて, 突いたストックで 雪庇を落として あせった。 ・ 滑降は 上部はガスの中を 尾根からこぼれないように慎重を期し, 下部は ひどく重い雪の藪スキーで,中間部は傾斜が緩くて途中に登りも多く,快適な 新雪滑降は1箇所, それも5〜6ターンぐらいで 今いち期待外れだった。 ・ 八甲田の真冬のブナを見慣れているせいか,3月の白神のブナは 今いちだった (細めのが多く, 立ち枯れも多かった)。今回行った夏道沿いのコースは 白神山地 のほんの西端なので,道もない広大な白神山地中央部にはもっと美しい林が 多いのでしょう。 ・ 22日は陸奥黒崎駅のホームで下山祝いをし,そのあと 優雅に黄金崎不老不死温泉 に回る3人を尻目に 五能線12:49発 能代行き〜特急田沢〜東北新幹線と乗り 継いで \16,000 かかって東京に帰った。 火曜まで休みの3人は みちのく温泉にも 入ったあと, 翌日も山形県の温泉に2つ入って帰ったそうで,全くうらやましい。 スキーと荷物を家まで運搬してきてくれたので,こちらも楽でしたが…。 −−−−−−−−−−−−−−−  「東北山スキー100コース」の白神岳の記述が余りに素晴らしそうだったの と、白神山地がブナ原生林で余りに有名で さぞかし美しい森があるに違いない という先入観が強すぎたのと、曇りがちの天気だったことから、ちょっとがっか りだったのですが、他の3人はけっこう満足してたみたいです。海は、登りではマ テ山の前後を除いて見えていて、特に森林限界以上の部分では、流氷でも来てる かのようにまだらに光っていて、なかなか凄かったです。教えられるまで、日の 射してる所と雲の影の所でまだらになってるのだとは気づきませんでした。この 辺は、ガスの中、登りシュプールを見失わないように滑るしかなかったのです が、もし晴れていたら、滑りながら 目を上げれば日本海で 素晴らしかったこと でしょう。  岩木山の雄姿は、山頂で地吹雪に背を向けて避難小屋をバックにビデオで記念 撮影してたら 背後に真っ白く浮かび出てきて、かなり印象的でした。  深夜の雪のけ騒動といい ガスの中の地図と磁石頼りの困難な滑降ルート探し といい、充実した印象深い山行ではありました。  ところで、僕は去年からVTRカメラを持ち歩くようになったのですが、大きめのウェ ストバックに入れて、腹の前に固定してます(背中にはザックがくるので)。カミさんがデ パートのバーゲンで1000円で見つけてきたこの ウェストバックには、ちょうど折り畳んだ 地図が入る大きさの ポケット がついていて、そこに地図とコンパス(磁石)を入れてお くと 歩きながら頻繁に地図・磁石が見れて、しごく重宝しています。白神で は、視界10mぐらいの中 僕が頻繁にコンパス見ながらラストを行って 進行方向を確認 していました。  ガスの中でもルートを間違えないためには、人工衛星からの電波を感知して瞬時に 方向や位置を割り出す「GPS」を使うのが一番確かそうです。FYAMAの山道具の会 議室にも以前 紹介されてました。コンパスに比べるとかさばる代物ですが、ヨット乗 りには必需品だそうです。湾岸戦争でイラクの砂漠を行くアメリカ軍も もっぱらこれに 頼っていたそうです。人工衛星に頼った山登りなんて、僕にはちょっと抵抗あっ て使えませんが(^_^;)。[まてよ、携帯電話も同じことになるな...やはりアマチュア 無線の免許とっとこうかなあ。(ヒトリゴト)]